真夜中。そろそろ日付が替わろうとしていた。
一人暮らしのボクは、寝るための準備をしていた。
そのとき。
ピンポーン。
玄関のチャイムが鳴った。
こんな夜遅くに誰だろう。
珍しい時刻の来客に、ボクは首をひねりながら玄関に向かった。
ドアの前に立ち、そっとのぞき窓からドアの外を見る。
目がこちらを見ていた。
あれ?とボクは一瞬考えた。
夜で外が暗いから、ボク自身の目が反射して見えているのだろうか?
でも、それだと、のぞき窓の役割を果たさない。
もう一度ボクはのぞいてみた。
やはり目がこちらを見ている。
と、次の瞬間、その目がまばたきするのが見えた。